作曲科は、1931(昭和6)年に東京藝術大学音楽学部の前身である東京音楽学校に設置されて以来、ヨーロッパ近代音楽の表現法と技法の研究?教授を行ってきました。
1949(昭和24)年の新制大学への移行後も、ヨーロッパの伝統的音楽理論の研究と、戦後の新たな創作様式の総合のうえに教育研究活動を展開することによって、日本における音楽創造の中核としての機能を担ってきました。
作曲専攻とエクリチュール専攻の2専攻から成っています。
作曲専攻の作曲実技Ⅰでは、二重奏曲、声楽作品、室内楽曲、管弦楽曲、学内演奏作品および卒業作品の提出が義務付けられています。学内演奏作品は、奏楽堂で発表する機会が与えられます。室内楽曲、管弦楽曲提出作品は、選考により、それぞれ「藝大生による木曜コンサート(旧東京音楽学校奏楽堂)」と、藝大フィルハーモニア管弦楽団による「モーニング?コンサート(奏楽堂)」で演奏されます。さらに卒業作品(管弦楽曲)一作が、「新卒業生紹介演奏会(奏楽堂)」で、藝大フィルハーモニア管弦楽団の演奏により初演されます。
同じく必修科目の作曲実技Ⅱでは、楽曲解析及び西洋音楽の伝統的技法である和声、フーガ、管弦楽法の実習が課せられます。
エクリチュール専攻の作曲実技Ⅰでは、二重奏、三~四重奏、ピアノ伴奏歌曲及び合唱曲、ピアノ五重奏作品が同専攻で学んだ様式?技法の指定により、提出が義務付けられます。作曲実技Ⅱは作曲専攻に準じます。
また、ソルフェージュ、および外国語や教養科目も必修科目とされています。さらに、楽曲研究、現代音楽技法、コンピュータの援用等を選択必修科目として学びます。
大学院作曲専攻課程は、作曲研究分野とエクリチュール(和声?フーガ等音楽書法)研究分野より成っています。修士課程では、両分野とも作曲技法等のさらなる研究を行い、演奏審査作品、修了作品、修士論文の提出が義務付けられます。さらに、2021年度より必修化された、コンピュータを援用した作品の制作も学ぶことが出来ます。修士課程から博士後期課程への一貫した教育のもとに、研究をより深めることが推奨されます。
修士課程における優れた管弦楽作品は、隔年開催の「藝大21 創造の杜?藝大現代音楽の夕べ」にて藝大フィルハーモニア管弦楽団により演奏されます。
国際交流と留学生の受け入れにあたっては、日本の伝統音楽と近現代の西洋音楽との接点としての作曲科の位置づけを踏まえて、今後の方向性を求めていきます。
作曲科の卒業生?修了生は、日本の音楽界の重要な人材として、国内外で多方面にわたって活躍しています。
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