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Hopping Women Project 第1回全体会開催のご報告

2016年12月20日 | イベント, 全て, 大学全般

Hopping Women Project

石井幹子さんの基調講演&教職員7名のプレゼンに感動と共感の声が続々
Hopping Women Project第1回全体会開催レポート

 去る11月22日、ダイバーシティ推進室主催「Hopping Women Project」第1回全体会が行われ、藝大のダイバーシティ環境実現に関心のある教職員と学生が一堂に会しました。
 開会の挨拶を行なったのは、ダイバーシティ推進室長である国谷裕子理事。「この集まりをきっかけに部局を超えたつながりが生まれ、より働きやすい?学びやすい環境づくりに向けたムーブメントが大学全体で始まることを願っています」と会場に向かって語りかけました。

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 Trustee, Ms. Hiroko KUNIYA 国谷裕子理事大学におけるダイバーシティの必要性と展望を語った国谷裕子理事

 続いて、照明デザイナーの石井幹子さんによるキーノート講演「光のデザインを通して—後輩の皆様へのメッセージ—」が行われました。
石井さんは1962年の美術学部図案計画科(現デザイン科)の卒業生。入学時の同級生32人のうち女子学生は7人だったと言います。
 一部の教員から「どうせ君たちはお嫁に行って仕事しないだろうから、教えるのは税金の無駄遣いだ。」と言われながらも、先輩や仲間とともに創作に没頭した学生時代のエピソードにはじまり、卒業後に就職したデザイン事務所で照明器具を手がけ「光によって物の色や形が初めてわかる」ことを発見して感動した話、フィンランドの照明設計事務所での恩師との出会い、70年代以降の日本で「ライトアップ」の概念を広めるために自費で行った数々の実験、同じ本学卒業生で照明デザイナーの長女?石井リーサ明理さんとコラボレートした海外作品の舞台裏まで、たっぷり語っていただきました。

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 Ms. Motoko ISHII 石井幹子さん

都市照明から建築照明、ライトパフォーマンスまで幅広い光の領域を開拓し続けている石井幹子さん。新人スタッフに最初に教えることは「絶対に遅刻しないこと」だとか

 次のプログラム「教職員によるリレーセッション 5 Min. Self-Introduction」では、様々なバックグラウンドを持つ7名の教職員が登壇し、どのようなプロセスで現在のキャリアを築いてきたのかについて、各5分間の自己紹介プレゼンテーションを行いました。
参加者にとっても、登壇者本人たちにとっても、なかなか知ることのない他部局の教職員の仕事内容を垣間見られる貴重な機会となりました。

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 たほ りつこ教授美術学部の先端芸術表現科と美術研究科のグローバルアートプラクティス専攻で教える、たほ りつこ教授。「風景を創る」ことを学ぶために渡米後、海外と日本の文化の狭間で自身が制作した環境的なインスタレーション作品の映像を紹介しました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 菅 英三子教授 31名の学生に対し、45分の個人レッスンを日々行っている音楽学部声楽科?オペラ科の菅 英三子教授。教えることが自身の学びになっており、音楽を学ぶとは「同じことを繰り返しながら感性を磨き、螺旋階段を上っていくようなもの」と語りました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 福中 冬子准教授 ニューヨークの大学院に在籍中、マイノリティを積極的に採用する人事の功罪を実感したという音楽学部学理科の福中 冬子准教授。ダイバーシティ推進が単なる数合わせではなく、学生と一緒に社会構造について考える機会になってほしいと語りました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 熊倉 純子教授 2002年開設の音楽環境創造科、そして今年4月開設の国際芸術創造研究科と、新しい科の立ち上げに携わってきた同研究科長の熊倉 純子教授。地域と共同で発行している新聞などを見せながら、常に新しい試みを行ってきたキャリアを振り返りました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 岡本 美津子教授 学長特命ダイバーシティ担当として司会も務めた映像研究科アニメーション専攻の岡本 美津子教授。未知の表現を追求する映像研究科のアプローチと、もう一つの仕事であるテレビプロデューサーとしてマスにアプローチする時の違いを説明しました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 吉野 範子さん 戦略企画課課長補佐で、財務管理室の室長も兼務する吉野 範子さん。仕事と育児の両立に日々奮闘していること、先輩や仲間に支えられてなんとか続けてきたこと、これからは支える側としても意識しながらやっていきたいことなどを語りました。

 

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 森 友紀さん 社会連携課の係長で主に社会連携センターの会計業務を行なっている森 友紀さん。文部科学省に5年間出向した経験が今の仕事に役立っていることを語る一方、子ども2人を抱える多忙な母親ならではの業務効率化や時短のコツも共有しました。

 

 会の最後を飾ったのは、澤和樹学長によるダイバーシティ宣言です。「今、社会から大学に求められるニーズが多様化しています。多様な人材がそれぞれの立場で力を存分に発揮できる環境を整えないことには、大学として生き残っていけません。」と力を込めて語った後、「多様性が明日の藝大をつくる」からはじまる東京藝術大学ダイバーシティ宣言文を読み上げました。

Hopping Women Project -1st- November 22, 2016 澤和樹学長

ダイバーシティ宣言を高らかに読み上げる澤和樹学長

 ダイバーシティ推進室では、この会に参加してくださった方々からいただいたご意見をはじめ、教職員?学生の皆さまの声を活かして、より良い環境作りに取り組んで参ります。Facebookやホームページ(現在準備中)でも情報を発信していきますので、ぜひご覧ください。