東京藝術大学では、去る1月8日?9日、創立130周年記念事業の集大成として、また、スーパーグローバル大学創成支援事業の一環として東京藝術大学「五大陸アーツサミット2018」(協力:全国芸術系大学コンソーシアム、後援:外務省、日本経済新聞社)を開催しました。
これまで本学では、アジアや北欧の美術、音楽、映像分野の単科大学と連携協定を結び、様々な交流事業を展開してきましたが、グローバル化が進む現代においては、従来の二大学間の関係に留まることなく、芸術分野と他分野の融合や、連携校同士の交流も含めた複数大学間の緊密な関係を構築してゆく必要があることから、歴史も文化も異なる様々な地域の芸術大学の現状を知り、未来の芸術教育について議論し、21 世紀の芸術のビジョンを共有すること、また、更なるグローバル化の推進を目的に本サミットを開催しました。
アーツサミットには、本学の他、北アメリカ大陸から南カリフォルニア大学、コロンビア大学、南アメリカ大陸からチリ大学、ユーラシア大陸からベルリン芸術大学、モスクワ大学、オセアニア大陸からメルボルン大学、アフリカ大陸からヘルワン大学(エジプト)の学長?学部長が参加し、また、「大学紹介セッション」と「シンポジウム」の一般参加者は、高校生、大学生、教職員、自治体、企業、市民ら総勢400人にのぼりました。
シンポジウムでは、オープニングとして邦楽合奏による「おもてなし」、澤学長からの挨拶の後、松下副学長をモデラーに、①情報化の進む新しい時代における芸術系大学のあり方(担うべき役割と養成すべき人材)、②大学間国際ネットワークの構築によるイノベーションと文化芸術の創造をテーマとし、パネルディスカッションを行いました。
具体的には、芸術の重要性や21世紀のアーティストの役割、グローバルなプラットフォームの構築、グローバルに活躍するアーティスト育成のための幅広い教養とその基盤整備、芸術と科学の融合などについて討議しました。
一般参加者から、企業と芸術大学のコラボレーションのあり方等の活発な質疑応答があり、結びに澤学長から次年度以降の開催を呼びかけ、盛会のうち終了となりました。
写真 ? 進藤綾音