2月18日、スミソニアン協会フリーア美術館/アーサー?M?サックラー?ギャラリーのチェイス?ロビンソン館長の一行が本学を訪れ、澤学長を表敬訪問しました。
2018年12月に就任されたロビンソン館長は、日本への理解を深めることを目的とする外務省の招へいプログラムにより来日し、その一環として本学を訪れました。同館と本学は、2015年に芸術国際交流に関する協定を締結しており、今後のさらなる交流や共同プロジェクト等の推進に期待が寄せられます。
左から、フランク?フェルデンズ博士(日本美術部門担当学芸員)、ロリ?ゴールド副館長、チェイス?ロビンソン館長、ジェームズ?ユーラック博士(日本美術部門総括)
はじめに、ロビンソン館長からこれまでの交流関係および今回の訪問について感謝が述べられ、日本をはじめとするアジア諸国の美術品を収蔵する同館の概要についての説明がありました。続いて、澤和樹学長がこれまでの交流関係への感謝を伝え、さらなる発展への期待を述べました。また、宮廻正明名誉教授を中心に研究開発が進められている「クローン文化財」等、直近の取り組みについて紹介しました。
その後、新たな技術を用いた革新的なプロジェクトや、視覚芸術と音楽の融合についても意見が交わされました。
触れると匂いがする浮世絵のクローン文化財を鑑賞
続いて一行は、藝大COI拠点「産学官連携棟(Arts & Science LAB.)」を訪れ、宮廻名誉教授の案内で、「敦煌莫高窟第57窟」「法隆寺釈迦三尊像」をはじめ、オリジナルと同素材、同質感で復元したフェルメールやゴッホなどの「クローン文化財」を視察しました。
2階のコンテンツ開発研究工房では、実際の制作現場を視察しました。一行は細かい作業を行う研究員の説明に聞き入り、熱心に質問を寄せていました。そして、制作中の横山大観の「紅葉」のクローン文化財を目にすると、感嘆の声があがりました。
4階の球形ドームでは、「自在手長海老」のクローン文化財を実際に手に取って鑑賞し、ドームプロジェクション映像の臨場感溢れる映像表現を体感されました。
その後の懇談では、フリーア美術館が設立100周年を迎える2023年を目標として、今後の共同プロジェクトの可能性について活発な意見交換が行われました。
ドームプロジェクション映像
左から、古田大学美術館准教授、宮廻名誉教授、ユーラック博士、ゴールド副館長、ロビンソン館長、澤学長、日比野美術学部長、フェルデンズ博士